娘たちへ

お母さん、気づいたの。本当はもっとあなたと一緒に時間を過ごしたり、楽しく笑いあったり、できたらいいなと思っていた。一時期は、そういう風にできない自分に対して、罪悪感を感じていた。でも、それって苦しいし、一説には罪悪感ほど悪いものはないって見聞きしたりしたものだから、今度は開き直ったりして。お母さんも一生懸命やっているけど、忙しいし、余裕がないし、いっぱいいっぱいだから・・・だから理想の母親なんてできない、仕方ないのよ、そんなふうに思っていた。でも、わかったの。わたしがそうできなかったのは、お母さんが、自分に色々なことを許していなかっからだ、って。 


例えば、わたしは楽しむこと・休むことを自分に許していなかった。だから時間を見つけては忙しい、忙しい、と働いていた。それほど働いているとは思えない時も、ずっとずっと忙しかった。自分でもなんでだろうと思っていたけど、それは「自分には休む価値はない、楽しむ価値はない」と思っていたからなんだと思う。そう、お母さんは、まず自分を十分愛していなかったのだとわかりました。そして、そんなわたしは、あなたたちに同じことを強いていたのだと、気づきました。ごめんね。


「お母さんが笑顔でいること。これが一番子どもにとって大切なこと」——わたしのお友だちが、かつてそう教えてくれたことがあったの。わたしは、っていうと、その笑顔は何かの報酬でできているに違いないと思っていたみたい。例えば、〇〇だから笑顔になれる、とか、〇〇を確保できたから安心・満足から笑顔になれるんだ、と。そして、その笑顔を作るために、努力したりが必要なんだ、ってね。でも、今、笑顔になるためには〇〇があるから、ではなく、〇〇はなくても、が、本当だということがわかった。それは、お母さん自身がどんな状態でも自分のことを大切に思い、自分のことを十分だと知り、愛している・愛されていることを知っていると、可能なんだ、ということも。「自己受容」っていう言葉、その言葉はずっと聞いてきたんだけどね、ああ、そういうことだったのかって。


そうしたら、不思議なことに今まで気にしていたこととか、気に食わなかったこととか、私が閉ざしていたものが、パーっと開いて、なあんだ、別に何があってもなくても、あなたたちと一緒に、笑いあえるじゃん。って、そう思ったのよ。テレビ見て笑う、バカみたいな話して笑う、いいじゃない?教養がなくても、だらしなくても。そんな風に思えてきたの。


この数日、わたしがいなくなったらって、例えば死んだらとか、生き別れとか、そんなことを考えることがあって。これまでもそうしたことを考えたことはあったんだけど、今回は本当に真剣に考えたの。その時、一番後悔すると思ったのが、あなたと一緒にもっと楽しく、もっと笑い合い、もっと愛し合うことだったと、わかったの。だから、今日からお母さん、変わるね。あなた方には言葉では伝えないけど。そうしたら、どんな時も自分を愛し、楽しくいることができるんだって、あなた達も覚えて置くことができるだろうから。そして、それさえあれば、どんなところでも、どんな環境でも、きっと、悪いようにはならないと思うから。


ねえ、お庭の木があるでしょう?あの背の高い木も、春に芽生えた葉は、秋になってもうすぐ散る。葉っぱが散った後の木はとても寒々しく見えるけれど、あなたもわたしも葉ではなく、幹なんだって、覚えておこう。太く、強く、まっすぐに天に向かって伸びていく木なんだって、季節が巡り、また葉っぱは生えてくるように。 


今日も人生の扉を開いて出会ってくださり、ありがとうございます。 

どんなに難しい時も、家族との関係の中に、自分の人生の鍵を見出すことが、できる。 


ザ・ライフアカデミーは、リアルな自分の人生をコーチングを通して深め、ステージを上げていく場所です。  

Mika Nakano Official Blog

軽井沢から、ライフ・文化・自己実現・現実化・コーチング・ピープルビジネスのエッセイをお届けしています。

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