リセット

”ズリ落ちていく”という感覚を覚えて、不安に感じることはないだろうか? “このままだと、取り返しがつかないところまで行ってしまう”という恐怖とも言えるような感覚も・・・。


スポーツ、勉強、仕事のパフォーマンスから、体重やスタイル、健康まで、この感覚は、わたしにとっては馴染み深い。けれども、それを感じるのが嫌なので、その手前でジタバタとする。そうすると、なんとなくそのゾーンからは脱することができる。けれど、心の奥底にはいつも、そこはかとなく“その感覚”があるために、どこかで“そうならないように”気を張ったりしていた。「していた」というのは、それが過去だと自分で感じているからだ。「ああならないように」「そうならないように」そんなことに気を巡らせて、かなり長い間過ごしてきていたように思う。


わたしに限らず、ひとは、”やり始め”は往往にして張り切るもの。そして、スタートダッシュがよければ「このままいけるんじゃないか」と気分良く思うのです。しかし、何かをきっかけに、それが崩れることがあり(大抵は、目の前の“即座に何とかしなきゃいけないような”状況が発生して、それにエネルギーと時間をかけ尽くしてしまって張り切ってやっていたことがいつしか尻つぼみになってしまった、とか、ペースが崩れるイベントがあり”今日だけ〇〇しちゃえ”(食べちゃえ、飲んじゃえ、吸っちゃえ、さぼっちゃえ)などというところから元に戻ってしまった、とか・・・)そして、“ペースが崩れ”ると、体制を立て直す間も無く”ズルズルと”落ちていく・・・・。それで、そんな繰り返しをしている自分を見たくないので、もう半分感覚を”切り離して”とりあえず、まぁいいか、と、生きながらえるだけの日々を過ごす・・・。


ここから平気に立ち上がる方法がわかりました。それは、「リセット」という考え方を取り入れることです。


ズリ落ち始めた、と感じたら、あるいは、ズリ落ち尽くした、でもいいのですが、「罪悪感は感じずに」ただ“リセットね〜♪”と思って、再び戻ることです。ポイントは、「(自分を)責めない・疑問視しない」ことです。


禁煙だって、一回で成功する人なんか、ほとんどいないのです。何度も禁煙してはまた吸い、吸っては諦め、でもやっぱり辞めたい、いや辞めなきゃ、などと、繰り返しやっている間に、ある時ホントにそのまま禁煙が続いてしまう・・・というのが、結果的に「禁煙に成功」となるのです。ちなみに、ちゃんと調べてみたところ、ひと昔前は、禁煙成功までに5〜6回程度、と言われていたのが、最近のデータでは、平均30回はトライした末、ということがわかったとのこと。つまり、29回の禁煙で禁煙を諦めたら、30回目の禁煙で一生禁煙ができる機会を、永遠に失ったことになるのです。 


これは、ダイエットやウォーキングの習慣をつけるのでも、勉強でも、仕事の挑戦でも、夫婦関係や親子関係の改善でも、すべてのことに、あてはまるのです。 


誤解して欲しくないのは、これは「諦めないで」という根性論を話しているわけではないことです。進みたいと思っていた道から逸れたら、逸れたことに対して失敗感や挫折感は要らなくて、ただ再び道を歩き始めることだけに意味がある、ということ。そのために「リセット」でまた始める、という感じが、一番気楽でいいと思うのです。そういえば、昔、ファミコンで最初のうちは下手っぴなので、すぐやり直しをしたくなり、その度にリセットボタンを押していました。ズルしているっぽいけれど、それで結局最後は上手くなっていくのだから、そんな感じの気楽さで良いのだと思います。


「いいことなんだから、何回でもやればいい」それくらいのドッシリした感じで、構えたらいいですよね。 


今日も人生の扉を開いて出会ってくださり、ありがとうございます。 

「リセット」をうまく使いこなして、人生の波に乗る。   

Mika Nakano Official Blog

軽井沢から、ライフ・文化・自己実現・現実化・コーチング・ピープルビジネスのエッセイをお届けしています。

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